CLion 2024.2 では、ReSharper C++/Rider C++ 言語エンジンとの統合の強化、デバッガーのパフォーマンス改善、組み込み開発向けの新機能の導入、およびプロジェクトモデルとビルドツールの強化が行われています。
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このリリースでは JetBrains Gateway 経由でのリモート開発、共同開発を実現する Code With Me、AI 機能など、ReSharper C++/Rider C++(別名 CLion Nova)の新しい言語エンジンについて最も要望の多い機能のいくつかを実装しました!新しいエンジンは CLion の新規ユーザーのデフォルトにもなっています!
クラウドベースの AI 機能を使用できませんか?CLion 2024.2 では、完全にローカルで動作する新しいタイプのコード補完が導入されました。この機能は現在のファイルのコンテキストに基づいて単一行の補完候補を提供します。
この補完機能には、インターネット経由でコードを送信することなくお使いのマシンで動作する言語モデルが使用されています。
包括的な Zephyr West のサポートが CLion に導入されました。これにより、IDE で Zephyr プロジェクトを開き、Zephyr の West ツールを使用してビルド、実行、およびフラッシュできるようになりました。
West との統合を提供するプラグインがバンドルされているため、Zephyr プロジェクトだけでなく、Linux カーネルやその他のプロジェクトでも広く使用されている Kconfig の言語サポートも提供されます。
CLion 2024.2 では、GDB でのノード拡張の高速化、複雑なデータ型に対応する pretty-printer の追加、Windows で WSL と GDB Multiarch を使ってデバッグできない問題の修正など、複数のデバッガーへの改善が行われています。
このリリースでは、以前に導入された Java、Kotlin、Python、JavaScript、TypeScript、CSS、PHP、Go、および Ruby の行全体コード補完を C++ でも利用できるようになりました。
この機能はローカルで動作するディープラーニングモデルを使用することで、IDE の外部にデータを送信することなくコード行全体を提案します。この機能は有効な JetBrains IDE サブスクリプションの対象となっているため、追加料金はかかりません。
❗️行全体コード補完は新しい ReSharper C++/Rider C++ の言語エンジンである CLion Nova でのみ動作します。CLion Nova は Settings(設定)/Preferences(環境設定)| Advanced Settings(高度な設定)| CLion | Use the ReSharper C++ language engine (CLion Nova)(ReSharper C++ 言語エンジン(CLion Nova)を使用する)で有効にできます。
2024.2 リリースでは、CLion Nova が CLion の新規ユーザーのデフォルト言語エンジンになりました。以前のインストール設定が CLion によって検出されるか、ユーザーによってインポートされない限り、新しいバージョンをインストールする際には新しい言語エンジンが自動的に有効になります。
CLion Nova を使用する際に JetBrains Gateway を使用した SSH 経由のリモート開発がサポートされるようになりました。
新しいリモートセッションを開始するには、File(ファイル)| Remote Development(リモート開発)に移動するか、JetBrains Gateway を起動してから SSH connection(SSH 接続)プロバイダーにある New Connection(新しい接続)をクリックします。
CLion Nova での共同開発に Code With Me を使用できるようになりました。
Code With Me のサポートを有効にするには、Tools(ツール)| Enable Code With Me(Code With Me の有効化)に移動します。または、Search Everywhere(どこでも検索)(Shift を 2 回)を使用して「Enable Code With Me」を検索することもできます。
オプションの構文ハイライトを使用すると、コード内の変数とパラメーターが色分けされ、一目で区別できます。
AI Assistant が Rename(名前の変更)リファクタリングと Change Signature(シグネチャーの変更)リファクタリングを使用する際に名前を提案するようになりました。
AI Assistant を通じてクラウドベースの LLM が提供するインラインコード補完が CLion Nova の有効化状態に関係なくサポートされるようになりました。
インラインコード補完はプロジェクトのコンテンツに応じて単一の行、関数全体、およびコードスニペット全体を自動補完します。
クラスと構造にマウスポインターを合わせると、フィールドのオフセットとサイズがポップアップ表示されるようになりました。
TODO
設定が IDE の再起動後も維持されるようになりました。バージョン 2024.2 では West プロジェクトモデルが導入されたため、Zephyr を使用するプロジェクトをセットアップし、それを開いてビルドするのがはるかに簡単になりました。
West プロジェクトでは、CLion で West を外部ツールとしてセットアップして Zephyr アプリケーションごとにカスタムビルドターゲットを作成するといった多数の面倒な作業を行わなくても、プロジェクトをビルドしてマイクロコントローラーにフラッシュすることができます。
Convert to West Project(West プロジェクトに変換)アクションを使用することで、以前に CMake プロジェクトとして開いた Zephyr プロジェクトを West プロジェクトとして開き直すことができます。それとは逆に、West プロジェクトを CMake プロジェクトに変換する専用のアクションもあります。
Python 仮想環境を含むディレクトリが Zephyr ワークスペースの .west
ディレクトリの横にある場合、CLion は Python インタープリターを自動的に作成して有効化します。
CLion 2024.2 は West との統合に加えて、Zephyr プロジェクト、Linux カーネル、およびその他のプロジェクトで広く使用されている Kconfig 構成言語の言語サポートを提供しています。
GDB pretty-printer 関連のいくつかの問題を解決し、複雑なデータ型をより快適に読み取りやすく表示するようにしました。
デバッガーが std::shared_ptr
、std::array
、std::valarray
、std::list
、std::forward_list
などのさまざまな型をより適切に表現するようになりました。
CLion 2024.2 には JetBrains のチームが作成した変数展開を高速化するパッチを含む GDB 14.2 がバンドルされています。
CLion はタグが混在する長いテキストでコメントを表示するのではなく、それをより視認性に優れた形式に変換してリンクとコードブロックを追加するインラインレンダリングを提供しています。分かりにくいタグに悩まされることはもうありません。すべてをより明確に読み取れるようになっています。インラインレンダリングは C または C++ ファイルで動作し、ユーザーがコードをより快適に読み取れるようにします。
CLion で Markdown ファイルの数式をネイティブにレンダリングできるようになりました。Markdown を扱う際には $
を使用してインライン数式を挿入し、$$
を使用して数学コンテンツを含むコードブロックを挿入できます。
行の固定表示をより正確に設定し、その表示対象言語を選択できるようになりました。この機能は Settings(設定)/Preferences(環境設定)| Editor(エディター)| General(一般)| Sticky Lines(固定行)を開くか、エディター内で固定行を右クリックしてコンテキストメニューを呼び出すことで、ユーザーの好みに合わせて調整することができます。
Local History(ローカル履歴)ダイアログの UI をモダンなものにしました。また、ディレクトリへのアクセス時にダイアログの変更のリストの横に差分ビューが表示されるようになったため、変更を理解しやすくなっています。複雑なプロジェクトの変更を簡単にレビューできるよう、複数のファイルまたはディレクトリで同時に使用できる Local History(ローカル履歴)アクションを実装しました。Project(プロジェクト)ツールウィンドウで複数のファイルまたはフォルダーを選択し、Local History(ローカル履歴)| Show History(履歴の表示)を選択すると、選択項目の変更履歴がポップアップ表示されます。
中国語、韓国語、および日本語を母国語とするユーザーの IDE エクスペリエンスを改善するため、これらの言語のサポートをバンドル化しました。言語設定は、Settings(設定)/Preferences(環境設定)| Appearance & Behavior(外観 & 振る舞い)| System Settings(システム設定)| Language & Region(言語と地域)にあります。
バージョン 2024.2 より、各種 JetBrains IDE の 2022.3 リリースで初めて導入された通称「新しい UI」がついにすべてのユーザーのデフォルトになりました。
以前の CLion の外観がお好みの場合は、対応するプラグインをインストールすることでクラシック UI を使用できます。
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