GoLand 2024.3 の新機能

GoLand 2024.3 には以下のような IDE の改善機能と最新の Go 機能のサポートが含まれています。

  • 新しい機能とインスペクション
  • Go 言語の新機能と今後追加される機能のサポート
  • パフォーマンス改善
  • 新しいターミナルでの go コマンドのサポートの改善
  • AI の機能強化: プロンプトのインライン入力と複数行補完

ここでは各新機能の詳細を紹介します。 それでは始めましょう!

新機能

循環インポートに対応した新しいインスペクション

循環インポートは非常に分かりにくく、特に複雑な状況では大きな混乱を招きます。 また、コンパイルエラーの原因にもなります!

GoLand 2024.3 には go build の実行前に依存関係を解析し、循環インポートを通知するインスペクションが備わっています。

複数の Go サービスと構成の管理を単一の UI で実現

可能な限り最高の開発エクスペリエンスを提供するため、複数のサービスと構成を単一のサブウィンドウ内で実行して管理できる便利な UI ソリューションを実装しました。

パフォーマンス改善

大きなプロジェクトを開く処理の高速化

依存関係データの収集処理を並列スレッドに移行することで、インデックス作成とプロジェクトを開く速度を大幅に向上させました。 実際にどの程度改善されるかは個別のハードウェアやプロジェクトの構成によって異なりますが、最適な構成では 2~3 倍の高速化が見込めます。

Go 言語機能のサポート

go:debug ディレクティブの基本サポート

go:debug ディレクティブは Go 1.21 で導入された機能で、開発者が Go ランタイムの動作に影響を与えられるようにするものです。 GoLand にこのディレクティブを管理しやすくするためのハイライトとクイックフィックスを導入しました。近日中にその他のサポートも追加される予定です。

型パラメーターに関するバグ修正

JetBrains は Go の型パラメーターのサポートを継続的に改善しています。

GoLand 2024.3 では、よくある誤検出に関する修正をいくつか導入しました。

エイリアスの型パラメーター

Go 1.24 ではエイリアスで型パラメーターを使用できるようになるため、GoLand 2024.3 ではこの機能を先行してサポートしています。

  • 1.23 未満の Go の場合、エイリアス内の型のジェネリックパラメーターはエラーとしてハイライトされます。 vgo を使用している場合は、Go 1.23 にアップグレードするとこの問題が修正されます。
  • Go 1.23 の場合は aliastypeparams が有効でない限り、ジェネリック型のエイリアスはエラーとしてハイライトされます。 このエラーには、実験的機能を有効にするための修正が添えられます。
  • Go 1.24 の場合は初期状態でジェネリック型のエイリアスを使用できます。

新しい AI 機能

以下の機能は、AI Assistant のサブスクリプションをお持ちのユーザーにのみ提供されています。

複数行のクラウド補完

GoLand 2024.3 の JetBrains AI Assistant では弊社のクラウドコード補完が大幅に強化され、より正確な提案を迅速に提供できるようになっています。

AI コード補完機能をより適切に IDE のワークフローに統合するように UX が改良され、提案されたコードの構文ハイライトやコード提案の段階的な承認などの改善が導入されています。

AI プロンプトのインライン入力

GoLand 2024.3 では新しい AI Assistant との対話手段(ユーザーが入力中のリクエストを検出して処理するインライン入力)が導入されました。

インライン入力では実現したいことを英語で表現することで、余計な手順を踏むことなく AI Assistant にそれを即座に解釈させ、コードの変更に変換することができます。

その他の改善

Dev Container を使用する Go SDK 関連の修正

Dev Container を使用する新規プロジェクトでの Go SDK の構成が安定化し、自動的に機能するようになりました。

新しいターミナルでの go コマンドのサポートの改善

新しいターミナルを使用する際の Go 固有のコマンドにさまざまな修正が適用されました。

GoLand には、IntelliJ IDEA、WebStorm、および DataGrip の更新内容も取り込まれています。 ご確認ください!