PyCharm 2022.3: 新しい Settings Sync(設定の同期)ソリューション、Conda パッケージの新しい管理方法、pandas DataFrames の UX 強化。
新しい Settings Sync(設定の同期)プラグインを PyCharm で利用できるようになりました。 新しいソリューションでは、プラットフォーム、バンドルプラグイン、および一部サードパーティプラグインの共有可能な設定の大部分を同期できます。 以前の IDE Settings Sync(IDE 設定の同期)プラグインのサポートは中止となり、Settings Repository(設定リポジトリ)はバンドルされなくなることに注意してください。 詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
Editor(エディター)ウィンドウから直接 Conda パッケージを検索、インストール、削除できます。 Python Packages(Python パッケージ)ツールウィンドウから Anaconda パッケージライブラリを処理し、コーディング中に直接 Conda インタープリターをカスタマイズできるようになりました。
分かりにくさを軽減し、リクエストに関する最も重要な情報を一目で把握できるようにレビューリストの UI を改良しました。 この改善では、サポートされているすべてのレビュープラットフォームの外観を統一しました。
今日のヒントをより有益でわかりやすいものにするため、その外観と動作に多くの変更を加えました。 ダイアログのデザインを更新し、フィードバックを収集するためのヒント評価機能を実装しました。 また、表示するヒントを決定するアルゴリズムを微調整し、IDE のエクスペリエンスと作業中のプロジェクトにより関連性のあるヒントが表示されるようにしました。
Table(テーブル)、Tree(ツリー)、Text(テキスト)の各ビューモード間を切り替えることができます。 DataFrames を転置する、カラムを非表示にする、ページネーションを使って各行の間をすばやく移動するという操作が可能になりました。
Excel、JSON、HTML、XML、Markdown のテーブル、SQL の Insert ステートメントなど、さまざまな形式で DataFrames をエクスポートできるようになりました。
Data Vision を使用すると、Notebook 内の Jupyter 変数を検査できます。 この機能を有効にすると、NumPy 配列や pandas DataFrames のサイズや中身など、数多くの変数の型について便利なインライン情報が表示されます。 Data Vision を有効にするには、Settings/Preferences(設定 / 環境設定)| Languages & Frameworks(言語 & フレームワーク)| Jupyter を開いて Show inline values in editor(エディターでインライン値を表示する)を選択します。
Quick Documentation(クイックドキュメント)にクラスの docstrings の Attributes(属性)セクションが表示されるようになったため、ポップアップを使ってクラスの属性をさっと確認できるようになりました。 この機能は、継承されたクラスの属性やデータクラスの属性を確認する場合にも使えます。
クラスのインスタンスを簡単に確認できるようになりました。__init__
パラメーターにマウスを合わせると、その説明がクラスの docstring から呼び出されます。
IDE の提案を適用した場合にコードがどのように変わるかをすぐに確認できます。 このプレビューは、使用可能なインテンションアクションのリストを開いてオプションにマウスを合わせると表示されます。
Self
型のコードインサイト [PEP 673] PyCharm はメソッドや属性のアノテーションの Self
型を認識し、クラスインスタンスに対応する正しい型を提案します。
特定の箇所で Self
型が不正に使用されている場合は、PyCharm が警告を表示します。
組み込みの Python コンソールが関数の外で await
キーワードを使用してコルーチンを迅速に実行する操作をサポートするようになりました。 PyCharm 2022.3 では、デバッガーの asyncio のサポートも追加されています。 この機能は非同期コードのデバッグに役立ちますが、実験的なものであるため、完全に安定した動作は保証されていません。 この機能を有効にするには、こちらの手順に従ってください。
PyCharm で Vite ネイティブのユニットテストフレームワークである Vitest のサポートを開始しました! ガターアイコンなど、必要とされるすべての基本操作でテストの実行、再実行、およびデバッグを行えます。 また、すべてのテストシナリオに対してウォッチモードがデフォルトで有効になっています。 ウォッチモードではスナップショットテストとカバレッジもサポートされているため、コーディング中にカバレッジに関するフィードバックをほぼ瞬時に受けることができます。
PyCharm の ウェルカム画面で使用できる New Project(新規プロジェクト)ウィザードに、Vite と Next.js 用のプロジェクトテンプレートが追加されました。 また、Vue 用のプロジェクトテンプレートも最新の標準に従って更新されました。
PyCharm が未解決のインポートを処理し、Vue コンポーネントのインポートに関する提案を示すようになりました。 また、props 分割代入構文を新たにサポートしており、Vue ライブラリコンポーネントの props に対応したコード補完と型チェックの動作改善、および Nuxt 3 に関する複数の問題の修正も行われています。
PyCharm では、プロジェクトに使用されているパッケージの脆弱性を Checkmarx SCA Database と National Vulnerability Database を参照して検出できます。 IDE は package.json、requirements.txt、setup.py ファイルに含まれるパッケージのうち、脆弱と見なされるパッケージをハイライトします。 インスペクションを表示するには、Preferences(環境設定)/ Settings(設定)| Editor(エディター)| Inspection(インスペクション)| Security(セキュリティ)で Security Inspections(セキュリテイインスペクション)を有効にする必要があります。
HTTP クライアントで URL が長いリクエストの整形オプションが改善されました。 Put query parameters on separate lines(クエリパラメーターを別々の行に配置)インテンションアクションを使用してクエリを小さなフラグメントに分解し、それを別々の行に配置することも可能です。 HTTP リクエストの書式を管理しやすくするため、Settings(設定)/Preferences(環境設定)| Editor(エディター)| Code Style(コードスタイル)| HTTP Request(HTTP リクエスト)| Wrapping and Braces(折り返しと括弧)に新しいオプションを実装しています。
HTTP クライアントでリクエスト前に実行されるスクリプトブロックを実行できるようになりました。 リクエストを実行する前にデータを生成し、それを変数を使用して最終的なリクエストに含めることができます。 PyCharm には сrypto API も導入されており、HTTP リクエストで md5 または sha1 ハッシュを計算できるようになりました。
Dockerfile、docker-compose.yml、または Testcontainers を使用するテストの必要なイメージを実行することなく、簡単にプルできる方法が追加されました。 ハイライト中のイメージ名でコンテキストアクション(Alt+Enter)を呼び出し、Pull Docker image(Docker イメージのプル)を選択します。
コードハイライトやコード補完を含め、.dockerignore ファイルを完全にサポートするようになりました。 IDE からイメージをビルドする際にこのファイルが考慮されるようになっています。
ヒアドキュメントでは、後続の Dockerfile 行を RUN
または COPY
コマンドの入力にリダイレクトできます。 PyCharm がこの構文をサポートするようになったため、Dockerfile ファイル内でこの構文を使用して構成ファイルや複数行のスクリプトを直接生成できます。
Docker 構成ファイルに対応する設定がすでに存在する場合、Docker コンテキストを使用して追加の Docker 接続をセットアップできるようになりました。 セットアップを実施するには、Services(サービス)ビューで Add Service(サービスの追加)コンテキストメニューを呼び出し、Docker Connections From Docker Contexts(Docker コンテキストからの Docker 接続)を選択します。
PyCharm 2022.3 では、待望の Redis サポートが実装されました。 Redis Single Instance への接続、データビューアーでのキー値の確認、スマートコーディング支援を使用した Redis クエリの書き込みと実行などの操作を行えるようになっています。 詳細は、こちらのブログ記事をご覧ください。
データエディターでの日時/タイムスタンプ、時刻、および日付フィールドの表示方法をカスタマイズできるようになりました。 この設定は、Database(データベース)| Data Editor and Viewer(データエディターとビューアー)にあります。
データベースエクスプローラーに待望のアップデートが導入されました。 クイック検索を使用する際にオブジェクトを絞り込めるようになりました。 一致しないすべてのオブジェクトは非表示になります。
正規表現パターンに基づいてイントロスペクションのデータベースまたはスキーマを選択できるようになりました。 これを行うには、Add Pattern(パターンの追加)をクリックして、新しいノードに正規表現パターンを定義します。 複数のパターンを追加した場合、それらは競合することなく組み合わされます。 All(すべて)ノードの動作が変わりました。今後は All schemas(すべてのスキーマ)、Default schema(デフォルトのスキーマ)、または正規表現フィルターの適用から選択する必要があります。
ARM64 プロセッサ搭載の Windows と Linux マシンで PyCharm を実行できるようになりました。 現時点の IDE インストーラーはベータ版です。 Windows ユーザーは当社ウェブサイトまたは JetBrains Toolbox App から入手できます。 Linux ユーザーは当社ウェブサイトからのみダウンロードできます。