Rider C++′の新機能

Rider 2019.2ではデバッガに新しい機能が追加され、XamarinによるiOS開発のサポートが改善されています。 ユーザーインターフェースがより使いやすくなり、一貫性が向上しました。 このリリースでは、Code VisionがF#で機能するようになり、Monoのコードカバレッジがサポートされ、Windows Forms Designerでサードパーティおよび32ビットのコントロールのサポートが追加されました。

デバッガ

デバッガの改善

Variables” タブには ‘Pin to Top’ と呼ばれる新機能が追加されています。 この機能を使うと、最も関心のあるあらゆるオブジェクトのプロパティやフィールドにスターを付け、それらをリストの上に表示させておくことができます。 

Run to Statement’ および ‘Jump to Statement’ アクションに、エディタ内のカーソルに追従するアイコンが追加されました。

また、スタックの計算とステップで多くのパフォーマンス改善を行いました。

詳細については、「Rider 2019.2のデバッガ追加機能(Pin to Top、フローティングアクション、スタックフレームの再設計)」をご覧ください。

Xamarinサポート

Xamarinサポート

このリリースでは、XamarinによるiOS開発に役立つと思われる機能を2つ追加しています。

一つ目は、IDEから直接iOSデバイスにXamarin iOSプロジェクト用の.ipa(iOS App Storeパッケージ)ファイルを公開できる機能です。 Solution ExplorerビューでiOSプロジェクトを選択肢、コンテキストメニューを呼び出してから "Archive for Publish" 項目をクリックしてください。

二つ目は、Xamarin iOSプロジェクトのPropertiesウィンドウ(Configurations | Bundle Signing)からプロビジョニングプロファイルを管理できる機能です。

Windows Formsデザイナー

Rider 2019.2では、TelerikDevExpressSyncfusionComponentOneInfragisticsサードパーティ製コントロールを新たにサポートしています。 これらのコントロール一式をDesigner Toolboxに読み込み、それらをアプリケーションのフォームやユーザーコントロールで使用できます。 Visual Studio APIを多用する一部のDevExpressコントロールは機能しませんので、ご注意ください。 現在、回避策に取り組んでいる最中です。

また、32ビットコントロールも新たにサポートしていますので、32ビットコンポーネントをデザイナーでご利用いただけるようになりました。

詳細については、「Riderでサードパーティ製Windowsフォームを使用する」をご覧ください。

Monoアプリケーションとユニットテストのコードカバレッジ

Monoアプリケーションとユニットテストのコードカバレッジ

.NET Coreアプリケーションとテストのカバレッジ解析に加えて、Monoフレームワークを新たにサポートしました。 Linux、macOS、Windows上でMonoランタイムを使用して.NET Frameworkのユニットテストを網羅してください。

C# サポートの強化

C# サポートの強化

サポートが強化されたReSharperでC# 8.0を最大限にご活用ください。

  • Index型やRange型などのインデックス範囲に関する最新の変更がサポートされています。
  • コンテキストアクション「Add range check」がSystem.Index/System.Rangeのインデックス生成をサポートし、正確なチェックを生成できるようになりました。
  • アンマネージドなジェネリック構造体をサポートしています。
  • 新しいインスペクション「Convert switch statement to switch expression(switchステートメントをswitch式に変換)」と「Convert chain of ternary expressions to switch expression(一連の三項式をswitch式に変換)」、ならびに対応する「Convert to switch expression(switch式に変換)」クイックフィックスを追加しました。

皆様からのご要望に応え、「Convert concatenation to interpolation(連結された変数を埋め込み変数に変換)」コンテキストアクションを範囲内で適用できるようにしました。

F#のサポート

F#のサポート

Code VisionがF#で機能するようになりました! この機能は、関数、値、メンバーの型推論、および宣言のVCS作者をコードエディタに直接表示します。

その他の変更は次のとおりです。

  • ReSharperのスペルチェッカーがF#のシンボルの宣言、文字列、コメントに対応しました。
  • エスケープシーケンスは文字列内でハイライト表示されます。
  • パターンマッチングで絶対に一致しないルールに適用されるハイライト表示を改善しました。
  • Find UsagesGo to Declarationは、レコードの構築コピーと更新の式に対して機能します。
  • 例外を作成する式には、New Instanceという種類の出現箇所が表示されます。
  • F# Interactiveを.NET Core SDK 2.2.300以降から実行できます。

詳細については、「GitHubのリポジトリ」をご覧ください。

UIの更新

UIの更新

LightテーマのエディタとデバッガタブがDarcula/Darkテーマに合わせて再設計されました。 これらの新しいタブのUIを気に入っていただければ幸いです。

コード補完ポップアップのUIがより分かりやすく一貫性の取れたものになり、Lightテーマで選択した要素のハイライト表示が改善されました。

このリリースではLocal Changesから直接コミットできるため、もう個別のCommitダイアログを経由する必要はありません。

ソリューションエクスプローラー

Solution Explorer

Solution Explorerビューに次のような複数の更新が加えられました。

  • ソリューションフォルダの名前を変更できるようになりました。
  • ソリューション/プロジェクトファイルに対し、“Auto-scroll to source” が無効化されました。
  • Visual Studio 2019で導入されたフィルター処理済みソリューション*.slnf)をRiderで開けるようになりました。
NuGetのサポート

NuGetのサポート

Rider 2019.2では、組み込みのNuGetクライアントに次のような多数の更新を行っています。

  • パッケージをインストールした後の次の手順を明確にするため、パッケージの readme.txt を表示します。
  • XDT変換を実行する際、パッケージの要求に応じてエントリが自動的に設定ファイルに追加・削除されます。
  • Riderはプライベートフィードにアクセスするため、Azure DevOps/Artifactsで利用できるようなネイティブなクロスプラットフォーム資格情報プロバイダをサポートしています。
  • より簡単にパッケージをアップグレードできるよう、複数のプロジェクトでの複数パッケージのアップグレード処理にいくつかの更新を行いました。

詳細については、「Readme.txtのサポート、XDT変換、ネイティブな資格情報プロバイダ、Rider 2019.2におけるNuget関連のその他の更新」をご覧ください。

コードの再配置

Riderはご要望の多かったもう一つのReSharperの機能を実装しました。具体的には、ファイルレイアウトのパターンをRiderのSettings/PreferencesEditor | Code Style | C# | File Layout)で直接XAMLビューから変更できるようになりました。

ASP.NETのサポート

当社独自のaspx/ascxファイル用の‘ASP.NETコードビハインドファイル’ジェネレータを実装しました。 .aspxファイルに新しいコントロールを追加してコードビハインド(.aspx.cs)からそのコントロールにアクセスする際、ジェネレータが対応する .designer.cs ファイルを生成するようになりました。

Unityのサポート

Riderの優れたUnity統合機能は、リリースを重ねるごとに改良され続けています。 こちらがバージョン2019.2での対応内容です。

  • シリアル化したフィールド値をエディタ内に直接表示するようにしました。
  • シーン、タグ、レイヤー、入力値の補完と検証と追加しました。
  • カスタムエディタ、属性などを作成するための新しいファイルとライブテンプレートを追加しました。
  • クラス内の任意の場所でAlt+Enterコンテキストアクションからイベント関数を生成できます。
  • `Space`、`Header`、`Tooltip`のようなインスペクター属性を追加する新しいコンテキストアクションを追加しました。
  • メニュー属性で重複しているキーボードショートカット用の新しいインスペクションを追加しました。
  • Navigate Toメニューを使って、Unity内のシンボル使用箇所を検索できるようにしました。
  • テキストベースのアセットの処理パフォーマンスを大幅に改善しました。
  • Unity EditorプラグインがUnity 2019.2のバンドルパッケージとして出荷されるようになりました。もうプロジェクトにdllが含まれることはありません!

詳細については、「GitHubのリポジトリ」をご覧ください。

VCS関連の更新

VCS関連の更新

  • プロジェクトに外部からコピーされたファイルをバージョン管理対象に追加するよう促すようにしました。 
  • チェックインし忘れている可能性のあるファイルを予測します。
  • 無視ファイルの処理を改善しました。
  • Gitログを通してディレクトリの作業履歴を表示するようにしました。
  • Projectビューから選択した複数のディレクトリに対し、Gitファイルの履歴を表示するようにしました。
  • Update Project アクションの後に Update Info はLogタブとして表示されます。
  • Compare Branchesアクションを改善しました。
  • Show Diff with Working Treeアクションを追加しました。
  • Diffの “Collapse Unchanged Fragments” モードを改善しました。
  • VCS Logの列をカスタマイズできるようにしました。
  • Gitのmergeおよびcherry-pickの処理を中止できるようにしました。

詳細については、「IntelliJ IDEA 2019.2の新機能」をご覧ください。

ウェブ開発

ウェブ開発

  • Renameリファクタリングを改善しました。
  • JavaScript、TypeScript、CSS、Sass、SCSS、Lessでの重複コードを検索できるようになりました。
  • Angularのサポートを強化しました。
  • JavaScriptで提案されるコード補完の表示を更新しました。
  • 入力ミスをしたキーワードと名前のコードを補完するようにしました。
  • パイプライン演算子を新たにサポートしました。
  • JavaScriptデストラクチャリング用の新しいインテンションを追加しました。
  • デバッグ中のSmart step intoを更新しました。
  • エディタ内に型ヒントを表示するようにしました。
  • デバッガでライブラリのフレームを非表示にしました。

詳細については、「WebStorm 2019.2の新機能」をご覧ください。

データベースサポート

データベースサポート

  • 設定ファイルに適切な接続文字列がある場合に、LocalDb接続をセットアップするよう通知するようにしました。
  • 全文検索とSQLプレビューを実装しました。
  • クエリライブタイマー
  • ‘Unnecessary usage of CASE’(不要なCASEの使用箇所)インスペクションを実装しました。
  • 素早いテーブルバックアップ。
  • テーブルのコメントを表示できるようになりました。
  • Move Caret to Next Word(キャレットを次の単語に移動)の動作を制御するための新しいオプション.
  • 新しい結合項目、IS NULLIS NOT NULLがコード補完に含まれるようになりました。
  • 新しいインテンションアクション.
  • Force Refresh(強制再読み込み)アクションを追加しました。

詳細については、「DataGrip 2019.2の新機能」をご覧ください。

その他の機能

その他の機能

  • すべての接続、設定などを単一のコントロールパネルで提供する新しいServicesツールウィンドウを実装しました。
  • TextMateの言語文法を組み込むことで、シンタックスハイライトが20種類以上のプログラミング言語で利用できるようになりました。 言語の完全なリストは、Editor | TextMate Bundles以下のPreferences/Settingsで確認できます。
  • "import namespace" の提案とコード補完リストからメンバーを除外できるようになりました。
  • 新しいシステム通知は、‘Build Solution’ または ‘Run Unit Tests’ アクションが完了したときに通知を行います。
その他の機能

その他の機能

  • すべてのフィルタは、Memory allocationsexceptionsなどのタイムラインスナップショットでご利用いただけます。
  • Find in PathダイアログのScope Chooserに新しい範囲(Recently Сhanged filesRecently Viewed filesData Sources)が追加されました。
  • Build, Execution, Deployment | Unit Testing | MSTest 配下のMSTest設定ページ上に“Visual Studio path” フィールドに定義済みのオプションが追加されました。
  • 開いている階層内にあるすべての外部型を表示するボタンが追加されました。