CI/CD の 12 のメリット

世界のソフトウェア組織は継続的インテグレーション、デリバリー、およびデプロイを採用していますが、これには妥当な理由があります。

ソフトウェアの開発期間の短縮からユーザーエクスペリエンスの改善まで、CI/CD には多くのメリットがあります。

ソフトウェアのリリースはビルド、テスト、デプロイを手動で行っている場合には特に長時間を要します。 依存関係の管理、環境の更新、一貫したテストの実行も必要です。

製品やサービスの単発リリースではバグの発見と修正の確認が不可避であるため、そのプロセスを何度も繰り返すことになります。 幸い、これには優れた方法があります。

継続的インテグレーション、デリバリー、およびデプロイ(CI/CD)では、品質を犠牲にすることなくソフトウェアのリリース頻度を上げることができます。

CI/CD を採用すれば、反復的なビルド、テスト、およびデプロイのタスクを処理する自動パイプラインでコードの変更を監視し、任意のステップに失敗した時点でフィードバックを迅速に受け取ることができます。

継続的インテグレーション、デリバリー、およびデプロイのメリットを調べる価値があるかどうか判断できない場合や関係者の説得に支援が必要な場合は、このガイドが役に立ちます。

ここでは CI/CD の 12 のメリットを中心に取り上げ、組織において CI/CD パイプラインがどのように役立つかをご紹介します。

開発期間の短縮

CI/CD の主なメリットの 1 つは紛れもなく、新機能と修正をより素早く頻繫にユーザーに提供できることです。

テックジャイアントは、継続的かつ段階的に製品とサービスへの改善を率先して行ってきました。 それよりも小さな多くの組織もそれに追従しており、ユーザーの期待も高まり続けています。

革新的な機能が満載の優れた製品を制作するだけでは不十分になってきています。 競争力を維持するには、ユーザーのフィードバックと絶え間なく進化する市場に迅速に対応できる必要があります。 自動 CI/CD パイプラインであれば、毎週、毎日、さらには毎時間の頻度で改善機能を提供できるため、常に先手を打つことができます。

コードの品質の向上

ソフトウェアのリリースプロセスにはコードの動作テストが欠かせませんが、徹底したテストには膨大な時間がかかることがあります。 どんな CI/CD パイプラインでもビルドのたびに一連の自動テストを基本的に実行します。 自動テストの作成には時間と専門知識が必要となりますが、このような投資は将来的に利益をもたらします。

自動化することでテストが確実に一貫して実行されるようになり、より信頼性の高い結果を得られるようになります。 自動テストは手動テストよりも素早く実行されるため、テストの頻度を上げることもできます。

変更をコミットするたびにコードに対して自動テストを実行することで、比較的早い段階でバグを検出し、そのコードをベースに他の機能が作成される前にバグを修正することができます。 安定した基盤で作成することで、時間の経過とともに自動テストによってより高い品質のコードを得られるようになります。

フィードバックループの短縮

DevOps 手法には迅速なフィードバックが欠かせません。 コミットのたびにコードベースをビルドしてテストすることにより、変更を行ってすぐにその変更によって発生した問題を把握することができます。 いち早くフィードバックを得ることで、コンテキストスイッチングの必要性が少なくなり、時間と労力を節約することができます。

同様に、更新を定期的にリリースすることで、数か月ごとのメジャーリリースに変更をまとめる場合よりも迅速にフィードバックを受け取ることができます。 このようなインサイトを継続的デプロイのサイクルに反映させることで、変更を行ってすぐにその変更の成果を確認することができます。 この情報があればコーディングからリリースまでの期間が長引くことでコンテキストが失われてしまうことなく、練り直しや調整を実施し続けることができます。

リリースの円滑化

バスケットボールのシュートや音階の習得では練習によって完璧に近づくものですが、これはソフトウェアリリースでも同じです。 CI/CD パイプラインを構築してリリース頻度を上げるにつれて現在のプロセスの問題が明らかになります。 テスト環境のデータの更新やパラメーターの再構成などの調整を特定のマシンにデプロイする前に行えるようになります。

ビルド、テスト、環境作成、およびデプロイに自動化を追加することで、各ステップに一貫性を持たせ、反復して行えるようになります。 基本が確立したら、各ステージを最適化してプロセスの効率をさらに上げることができます。 CI/CD はソフトウェアのリリースを複数のチームで数日にわたって取り組む大がかりなイベントから予測可能なありふれた作業に変えてくれます。

ダウンタイムの削減

自動テストによってコードの質が改善されても、バグが本番環境に混入してしまうことはあります。 変更の提供頻度を上げることには、各本番リリースに含まれるコード変更の数が少なくなり、問題の原因を突き止めるのがはるかに容易になるというメリットがあります。 コミットが比較的小さくなるため、変更をロールバックすることになっても、その変更と一緒に他の有用な変更が消える可能性も少なくなります。

ロールバックよりもホットフィックスを選択するのが適切な場合、新たな不具合を本番環境に混入させるリスクがあるにもかかわらず、手動テストを省略して時間を短縮したくなることがあるかもしれません。 CI/CD パイプラインを使用すると自動テストをはるかに高速かつ簡単に実行できるようになるため、テストを省略したり限定したりしたくなる衝動を抑えることができます。

リスクの緩和

開発期間が短縮されれば、競合他社に追従できるというだけではありません。 急ぎのリリースでもプロダクトマネージャーやマーケティング担当者が開発プロセスにより緊密に取り組めるようになります。

本番前環境のテスト参加者かライブバージョンの実際のユーザーに新機能をいち早く頻繫にテストしてもらうことで、導入した手法を早い段階で検証することができます。 今はユーザーの問題を解決しない機能の開発に数か月、さらには数年も費やす時代ではありません。

リリースをより簡単にすることで、A/B テストを実行したり、異なるデプロイの結果を比較したりして別の設計を試す機会も得られます。

開発効率の向上

継続的インテグレーションでは、1 日 1 回以上を目安にコードの変更をより頻繁にコミットすることが推奨されています。 このような規則正しい運用によってチーム全体が同じ基盤に立てるようになり、コードレビューが少なくなり、変更を容易に取り込めるようになります。

少しずつコードを処理することで、コードレビュー担当者が把握すべきコードも少なくなります。 コミットのサイズが小さいほどコミットメッセージがより具体的になる傾向があるため、ロジックの変化をより簡単に確認することができます。

最後に付け加えますが、コミットをマージする前にコードを変更する必要が生じた場合でも書き直すコードの量が少なくなるため、解決すべき競合も少なくなります。

創作機会の創出

定型作業を自動化することで、開発者は研究や革新により多くの時間を費やせるようになります。 QA エンジニアはテストスクリプトの内容を何度も手動で実行する代わりに創作スキルを新種の不具合の特定に使用できるため、自動テストのカバレッジを改善できます。

運用チームはリリースを手動で管理する代わりに CI サーバーで収集したデータを使ってデプロイプロセスを微調整し、CI/CD 自動化のメリットをさらに拡大することができます。

刺激的な作業が増えることで仕事に対する満足度や従業員の定着率も改善され、他の優秀な人材をチームに誘うことができます。 その結果、組織、製品、ユーザー、そして最終的には収益にもメリットがもたらされます。

コラボレーションとコミュニケーション

CI/CD パイプラインの構築には開発者と運用チームのコラボレーションが不可欠です。 これらのチーム間のサイロを解消することが好循環の出発点となります。

CI/CD パイプラインではソフトウェア開発プロセスをより良く把握し、より緊密なコラボレーションを実現するため、セキュリティ専門家からマーケティングチームまで、多くのスペシャリストを製品の構築に関わらせることができます。

ビルドの管理支援に使用できる多くの CI/CD ツールでは開発者以外のユーザーも簡単に状況を確認できます。 また、ステージング環境にアクセスできるため、そのようなユーザーがビルド内容に関するフィードバックに取り組み、フィードバックを提供することができます。

リリースの詳細、ユーザーメトリクス、および実験結果を共有すると、チーム間でのコミュニケーションが可能になり、革新の機会がさらに生み出されます。

非機能要件テスト

CI/CD ではセキュリティ、アクセシビリティ、およびその他の非機能テストを定期的に実行しやすくなります。 専用のテスト環境に自動的に変更をデプロイすることで、関連するチェックを各パイプラインに組み込んで実行できます。 これにより、業種によっては規制要件の順守方法が大きく変わります。

パフォーマンスに関する懸念がある場合、自動ストレステスト、負荷テスト、ソークテスト、およびその他のテストの結果を収集することで、製品やサ-ビスを認められた制限の範囲内で確実に動作させ続けることができます。

インフラストラクチャの有効利用

継続的デリバリーおよびデプロイには、インフラストラクチャをコード化する理想的な機会があります。 個別のサーバーを手動で管理するのではなく、構成をスクリプト化してバージョン管理システムに格納することで、不注意による変更や矛盾が発生するリスクを負うことなく新しい環境を素早く起動することができます。

インフラストラクチャをコード化すると、需要に合わせてビルドファームを拡張または縮小し、不要になったリソースを解放して他のタスクに使用することができます。 そのため、必要なレベルのサービスを確実に提供しながらコストを削減できます。

測定可能な進捗

自動 CI/CD をサポートするために提供されているツールの多くは、プロセスからメトリクスを取得することも可能です。 これにはビルド時間からテストカバレッジ、欠陥率から修正時間まで、あらゆる情報が含まれます。

このデータを活用すると、注意が必要な部分を特定してパイプラインを継続的に改善することができます。 ビルドに時間がかかっている場合は能力を増強する必要があることを示している可能性がありますが、平均修正時間(MTTR)が長くなっている場合はプロセスや環境の問題が発生している兆候を示している可能性があります。

メトリクスは成功を確信できる根拠も提供します。 コードのテストカバレッジを継続的に拡大していること、欠陥率を減らしていること、あるいはリリース頻度を上げていることはすべてチーム全体の達成シートから読み取れることであり、素晴らしい仕事環境が存在していることも現れでもあるのです。 CI/CD ワークフローが組織の目標をどのように支えているのかを示せることも、この手法のメリットです。

まとめ

自動 CI/CD パイプラインにはコードの品質や迅速なバグ修正といった実践的な事柄から、ユーザーにとって適切なものをビルドしていることを確信できるということまで、さまざまなメリットがあります。

DevOps という名前のせいで開発者と運用チームが焦点となっているように聞こえますが、CI/CD プロセスを構築することで複数の役職間のコラボレーションを実現できるようになります。 製品のリリースステップを合理化することで製品の使用方法に関するインサイトをさらに多く得られるようになり、各自が新機能の開発に取り組める時間的余裕が生まれます。