バージョン 2024.03 では、非常に待ち望まれていた多数の機能が導入されています。 たとえば、HashiCorp Vault プラグインが TeamCity にバンドルされるようになりました。 また、新しい「信頼できないビルドグループ」を使用することで、信頼されているユーザーによって作成された変更と外部ソースからの変更を区別できるようになっています。
さらに、新たに導入された dotCover ランナーでは、コードカバレッジプロファイリングでのプロセスの実行、ビルドステップ間のスナップショットのマージ、および TeamCity で実行される並列テストのビルドチェーン全体の総合レポートの生成が可能になっています。
TeamCity の新機能の詳細は、以下をお読みください。
TeamCity は長らくプラグイン経由で HashiCorp Vault との統合を活用してきました。 昨年にこの統合の仕組みを改良し、同プラグインをさらに簡単に構成できるようにしました。
バージョン 2024.03 では、このプラグインを TeamCity にバンドルし、TeamCity インストールの基本コンポーネントにしました。
TeamCity の HashiCorp Vault 統合の詳細は、ドキュメントをご覧ください。
アーティファクト依存関係を構成すると、ビルド構成で他の構成や同じ構成内のビルドによって生成されたファイルを取得できるようになります。 この依存関係を確立するには、ダウンロードするファイルとその格納場所を指定したアーティファクトルールを定義します。
従来の TeamCity はこのルールに基づいてファイルの場所を特定できなかった場合、「Unable to resolve artifact dependency(アーティファクト依存関係を解決できません)」エラーによりビルドが失敗していました。
バージョン 2024.03 からは、より柔軟にアーティファクトの依存関係を定義できるようにしています。 このバージョンでは、以下の場合に依存関係を無視するように構成できるようになりました。
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新機能の全リストについては、ドキュメントの新機能ページをご覧ください。
プルリクエスト機能では、コードをメインのコードベースにマージする前にレビューすることができます。 ユーザーは任意の貢献者のビルドを実行するか、組織内のビルドのみを実行するかを選択できます。 前者のオプションには TeamCity サーバーを有害なコードにさらしてしまうセキュリティ上のリスクがありますが、後者のオプションはより幅広い貢献者とのコラボレーションを制限してしまいます。
バージョン 2024.03 では「信頼できないビルドグループ」を導入し、TeamCity が信頼されているユーザーによって作成された変更と外部ソースからの変更を区別できるようになりました。
現在の信頼できないビルドグループは GitHub と GitLab をサポートしています。 詳細は、ドキュメントをご覧ください。
JetBrains dotCover は TeamCity の .NET 関連プロジェクト向けコードカバレッジツールとして長らくサポートされてきました。 バージョン 2024.03 では、dotCover ツールと連携する新しいビルドランナーを .NET Support プラグインに追加しました。
新しい dotCover ランナーでは以下を実行できます。
詳細は、ドキュメントをご覧ください。
バージョン 2024.03 の .NET ビルドランナーには新機能が追加されています。 新しいオプションを使用することで、失敗したテストの再試行ポリシーをビルド全体で設定できます。
この機能はテストの不安定さを解消し、統合テストの一時的な失敗を減らすのに役立ちます。
詳細は、ドキュメントをご覧ください。
Gradle の構成キャッシュオプションを使用すると、構成フェーズの結果をキャッシュして後続のビルドで再利用できるため、ビルドのパフォーマンスが大幅に向上します。 バージョン 2024.03 より前のバージョンで提供されていた TeamCity の Gradle ビルドランナーでは、この機能はサポートされていませんでした。
このリリースでは、この機能を TeamCity に導入することで Gradle ビルドの効率とパフォーマンスを改善しています。 TeamCity の設定で構成キャッシュオプションを有効にする方法は、ドキュメントをご覧ください。